| 辨 | 
             カワミドリ属 Agastache(藿香 huòxiāng 屬)には、北米・東亜に22種がある。 
             
              シロバナカワミドリ A. foeniculum(蒔蘿藿香・香藿香・藍藿香) 
              A. mexicana(墨西哥藿香) 
              カワミドリ A. rugosa(藿香)  
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            |  シソ科 Lamiaceae(脣形 chúnxíng 科)については、シソ科を見よ。 | 
          
          
            | 訓 | 
             漢名藿香(カクコウ,huòxiāng)は、葉がマメの葉(藿)に似ることから(李時珍『本草綱目』)。 | 
          
          
             『本草和名』蘇合に、「和名加波美止利」と。ただし、蘇合は蘇合香 Liquidambar orientalis であろうか。 
             小野蘭山『本草綱目啓蒙』10 に、「排草香 カハミドリ ハナヤグハクカウ 和ノクハクカウ」と。ただし、中国の排草香は Lysimachia capillipes であり、カワミドリではない。  | 
          
          
            |  英名を hyssop というものは、ヤナギハッカ。 | 
          
          
            | 説 | 
             北海道・本州・四国・九州・朝鮮・遼寧・吉林・黑龍江・華北・極東ロシア・東シベリアに分布。漢土では全域で栽培している。 
             全草に、ハッカに似た独特の芳香を持つ。 | 
          
          
            | 誌 | 
             中国では、カワミドリ及びパチョリの全草を藿香(カクコウ,huòxiāng)・廣藿香と呼び、薬用にする。『中薬志Ⅲ』pp.257-262 『(修訂) 中葯志』IV/128-133 『全国中草葯匯編』上/936-938  
             
             日本では、カワミドリの全草を土藿香(どかっこう)・野藿香と呼び、あるいは葉を乾したものを排草香(はいそうこう)と呼び、薬用にする。但し、中国の排草香は Lysimachia capillipes。日本の生薬カッコウはパチョリ。   |